スナックelve 本店

バツイチ40代女の日記です

No.0469

私は貝になりたい的な

祖父は戦後の裁判で死刑になったと聞いていた。
祖母はよく仏壇に向かい手を合わせながら
「おじいちゃんは私たちを守るために死んだのだ」
と言うようなことをつぶやいて、それが不思議だった。
どう考えても兵士の祖父が戦中の犯罪で戦後死刑になることと
私たちを守ることがつながらなかったのだ。


先日祖母が亡くなりその葬儀の席で
祖母の知人や弟から、いろいろな話を聞いた
話を総合すると、どうやら、当時の罪で裁判にかけられたのは
祖父のほかにもう一人いたらしい。Aさんとしよう。
Aさんと階級も年齢も一緒で特に差はないはずなのに、
なぜかはわからないが、祖父は死刑になり、
Aさんは釈放され、村に戻ってきたらしいのだ。
(無罪だったのか服役後かどうかまではわからなかった)


結果、Aさん宅は村八分となった。
人殺しの癖に堂々とよくもまぁ、などと陰口をさんざん叩かれ
子供はいじめられ、早々に村を出て行ったらしい。
しかし、引っ越した先でもいじめ抜かれ
最後は一家心中してしまったそうだ。


私の記憶では優しい人やなつこい笑顔の人が多い
のんびりとした田舎だったのに・・・
あまりのことに心が整理できない。感情が追いつかない。


――おじいちゃんは私たちを守るために死んだのだ――


という

話を思いついたのだが

現実には、二等兵で死刑が執行された戦犯はいないとされる

らしい。残念w