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バツイチ40代女の日記です

長野県上田市に墓がある

明治生まれだという祖父が長野出身だった。もう亡くなって何年になるかも忘れてしまった。
彼は農家の次男で、家に居場所がなく、満州へ行った。満州からの引き上げで長女を失った。

その後、北海道を開拓することになる。

何年か後に長女の遺骨を掘りに中国に行った。長女の骨は先祖代々の墓がある長野に葬った。

彼は長男(私の父の兄)に巨額の遺産を残した。自分も娘のところに葬って欲しい、との希望を伝えたという。
長男は父を北海道に葬り、残された土地も家も人に貸して放置した。


私の父は末っ子次男である。長男には逆らえないが納得も行かないので酒を飲んではぐずぐず語りだすのだった。

父の兄弟姉妹が血眼で通帳を観ているとき、父は祖父のカメラを貰って喜んでいた。
なお、この話の一番の被害者は、さんざん介護をさせられた母である。父の兄弟は皆本州に住んでいる。

父が言う「あの時、金を貰っていたら、今、お母さんとは一緒にいないだろう」の真偽はわからない。


長野に墓参りに行った。本家の人は父に「お父さんにそっくりだね」という。それが誉め言葉。君を認めるよ、という言葉であった。
皆いい人たちだった。
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長野の本家と墓が無事だといいな、と思う。思ってしまう。


被災地の早期復興を祈らせてください。