スナックelve 本店

バツイチ派遣40代女性の日記です

マークスの山

お題「『マークスの山』関連でなんか書く」
私が読んだのは新潮文庫版。

マークスの山(上) (新潮文庫)

マークスの山(上) (新潮文庫)

  • 作者:薫, 高村
  • 発売日: 2011/07/28
  • メディア: 文庫
マークスの山(下) (新潮文庫)

マークスの山(下) (新潮文庫)

  • 作者:薫, 高村
  • 発売日: 2011/07/28
  • メディア: 文庫


こんなきれいな山は出てこない。冬で雪で暗くて大変な山ばかりだ( ノД`)シクシク…
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読み終わって最初の感想

「工エエェェ(´д`)ェェエエ工 ひろゆきぃぃぃぃ!!!!」
なんか私、裕之には幸せになって欲しかったみたい。
一番見たかった風景は見れたってことで幸せなのかなぁ・・・。


ネタばれます。
























作品全体

マリ (id:mari1216)さんが観たという映像作品はかなりアレンジされているらしくて、同性愛とかよりは圧倒的ホモソーシャルの世界の話でした、原作は、たぶん。((って今見たら刑務所で裕之が元スリに犯されてた(;'∀')))
あ、雪之丞がいるか。でも彼は大人しかったしな。
この作品で萌えるとしたら裕之(犯人)か合田(刑事)だと思うんだ。合田は無事みんなが萌えたらしくてシリーズ化したらしい。おめでとう(違う)

裕之

さて、裕之は子供時代に両親が病気を苦に心中しようとした車から逃げ出し、歩けば4時間はかかる距離(冬の山道)を歩いたところで保護されることになる。この時に、のちの被害者たちと接点があったりするのかしらと思ったらそうでもなかった。この辺がなんかちょっと物足りないw
死のうとしてガスを引きこんだ車から子供が脱出するってのが、まずちょっと想像できない。目張りとかしてたんじゃないのか? 子供が意識あるうちにドアを開けて逃げ出したなら大人はもっと意識があるんじゃないのか? 子供は生かすことに気が変わったのだろうか・・・夜の冬山で? どっちにしろ死ぬだろうから放っておくか・・・ってなったの? えー?
なんか不自然だよなぁってのが最初からずっと引っかかって、それが事件に関わるのかと思ったらノータッチで残念。
この事件(?)で裕之は一酸化炭素中毒から精神に障害が残り、3年おきに調子の良し悪しを繰り返すことになる。(という言い方でいいのだろうか)
そもそもこの時裕之何歳くらいだったのかもよくわからない。小学3年生くらいかなぁ? その割には冒頭の文章は大人びてるし。(読み落としてるかもしれない)*1
調子が悪くなっていく裕之の主観の文章は『アルジャーノンに花束を』をちょっと思い出した。金がある!! っと思い込んで開けたロッカーに金がなかった時のどうしようもない空虚な感じがよかった。
赤い金庫はどこに・・・。何が入っていたの・・・。遺書でいいのか。

真知子

意識がもうろうとしてる裕之を看護するふりして性的に虐待(まで行かないからよりたちが悪い)してた、真知子が嫌い。真を知る子なんて名前のくせに、あまりに何も知らない。いや知っていたからたちが悪いのか・・・とにかく真知子が全部悪いってくらい嫌い。最後まで嫌い。真知子は裕之と間違われて拳銃で撃たれるんだけどそれも意味不明で、裕之180くらいあるんだよね・・・被り物交換したくらいで間違われるかなぁ?
あとこの暴力団と裕之のつながりもよくわからなかった。私はてっきりもっとお偉方が裕之消すために暴力団使ったのかと思ったけど、その辺も明記はされてなくて、チンピラ殺して拳銃奪ったから狙われたのか? なんかちょっとわからんまま読んでた。
真知子はこの物語に登場する数少ない女性なんだけど、なんかちょっと・・・諸悪の根源なのに自覚もなく薄っぺらい幸福感で涙ぐんでたりして愚者感がすごい。作者、女嫌いかな、とちょっと思った。

合田

冷静沈着(でもないのかな?)で職務に忠実で、感情的になると(割と多い)関西弁になるカッコいい優秀な刑事さん。
基本合田がこの事件を追うのを読者も一緒に追う感じ。一番まともな人、なのかな?
元妻の兄と仲が良すぎて別れた(違う)、腐女子も大喜びの経歴です。
山登る人。
確か、合田が裕之に最初会った時に「身軽な男」とかメモしてたはずなんだけど、そのあと身軽な男が容疑者として挙がってきたときに、メモを見てこいつだー!! みたいなカタルシスあるかと思ったらなかった。淡々。

人類を2種類に分けるとするじゃん。
そこに山があったら登る人と、登らない人。
私は立ち上がる気力すらままならない人間なので、ちょっとこの、山があるから登っちゃう系の人の心理ってわからない。根本的にわからない人ばかりが出てくる話であった(笑)
まぁ殺人犯の心理がよくわかっちゃってもやばいのだが。

マークス

MARKS。マルクスとなんも関係なかったw 裕之が自称する名前でもある。

地位も名誉もある人々で、今回裕之に脅されて、そして結局崩壊していった人たちなんだが、お前たちにはがっかりだよ!!(笑)
きっかけの事件が殺人ですらない! 自然死なら事故処理しときゃいいじゃんかw
・・・何故埋めた・・・。
それがすべての始まりなので、もっと強い「何か」があって欲しかった。

裕之の恐喝計画のもゆるゆるなんで、現実ってこういうもんかもねぇって感じはあった。でもちょーっと弱いかなぁ~。無念w もっとこう、集団でねちねちリンチして殺すとか、善人面で生活してて思い返すたびに胃液が逆流しそうな経験しててほしかった。
もっと左翼みを!!(偏見)って野村が左翼なのか。

左翼の報復を恐れすぎて山で殺そうと思った。
ビビッて計画は頓挫した。
そしたら偶然左翼が死んでしまった。
左翼を山に埋めた。
ってのが、この話の真相で、そう書くと本当につまらないwwww

マークスの生き残りたちのボロボロ感が全くないので、カタルシスが弱かったのではないかと思う(ので合田刑事のシリーズ化につながったのかな?)。

俺は裕之に幸せになって欲しかったよ(2回目)

*1:保護されたとき10歳だった。5年生くらいか?